シミについて

シミの分類

老人性色素斑

老人性色素斑は、顔面、手の甲、腕など紫外線を浴びる部位にできやすく、境界がはっきりした丸いシミです。30~40歳以降に生じやすく、色調は薄いものから濃いものまであり、頬を中心に数か所散在していることが多いです。

治療法

ピコレーザー〈エンライトンⅢ〉

老人性色素斑をスポット照射します。1週間程度カサブタが生じて剥がれます。
短期間で治療したい方にオススメです。

ピコレーザーの詳細はコチラ

 

 

フォトフェイシャル M22

シミだけでなく、肌質改善、赤ら顔などのトータルな美肌治療が可能です。
ダウンタイムのないシミ治療を希望の方にオススメです。

フォトフェイシャルM22について

 

 

ZO SKIN HEALTH セラピューティックプログラム

老人性色素斑だけでなく、くすみや色ムラまで改善し、透明感のある素肌に導きます。
赤み、皮ムケなどのダウンタイムがあっても効果重視の方にオススメです。

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肝斑

肝斑は、日本人を含むアジア系人種に生じやすく、30代~40代の女性に好発するシミです。頬骨部や額、口唇の上方などに左右対象にくすみのように淡く、もやっと広がる特徴があります。特に40代以降は、日光黒子など他のシミと混在することも多く、慎重な診断・治療が必要です。

肝斑の詳細はコチラ

雀卵斑(そばかす)

雀卵斑(そばかす)は、幼少期~思春期に生じる遺伝的素因のある色素斑です。鼻や頬を中心に5mm以内の小型の色素斑が多発します。

治療法

ピコレーザー〈エンライトンⅢ〉

雀卵斑(そばかす)を短い治療期間で治療したい方にオススメです。色素斑ひとつひとつをレーザー照射した後、数日カサブタが形成され剥がれていきます。

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フォトフェイシャルM22

そばかすだけでなく、肌質改善、赤ら顔などを一緒に治療できます。ダウンタイムの少ない治療を希望される方にオススメです。

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後天性メラノサイトーシス(ADM)

後天性メラノサイトーシスは、両頬や額などに青色~灰色がかった褐色斑が左右対称に認めます。青アザの一種で、真皮の不活化メラノサイトが、紫外線などの影響で活性化され、メラニンを産生するようになることが原因と考えられています。肝斑と合併することもあります。

治療法

ピコレーザー〈エンライトンⅢ〉

後天性メラノサイトーシスは、ピコレーザーで治療します。ただし、肝斑が混在していることも多く、肝斑が重なっている部位へレーザー照射すると炎症後色素沈着を生じますので、まずは肝斑の治療を優先します。

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炎症後色素沈着(PIH)

炎症後色素沈着は、ニキビや火傷、ひっかき傷など、皮膚に炎症が生じた後に色素沈着が生じたものです。摩擦で悪化するために、擦らないスキンケアが大切です。

治療法

ゼオスキンヘルスのセラピューティックプログラム

炎症後色素沈着の原因となるニキビも改善します。老人性色素斑など他のシミが混在している場合にも治療可能です。

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内服療法

●トラネキサム酸:抗プラスミン作用を介してメラニン産生を抑制します。
●ビタミンC:チロシナーゼ阻害作用+メラニン還元作用
●ビタミンE:抗酸化作用

エレクトロポレーション

エレクトロポレーションでトラネキサム酸やビタミンCを浸透させることで色素沈着が改善します。

エレクトロポレーションの詳細はコチラ

外用によるシミ治療(美白剤)

 

美白剤は、老人性色素斑、肝斑、雀卵斑、炎症後色素沈着などに効果が期待できます。トレチノインの併用やピコレーザーやフォトフェイシャルなどと併用することで治療効果が高まります。

シミ(老人性色素斑)の発症機序

シミ(老人性色素斑)は、表皮の中で作られます。表皮は4つの層に分かれていて、一番下の基底層にあるメラノサイトが、シミのもととなるメラニンを産生します。

メラニンは紫外線暴露で作られる

皮膚が紫外線を浴びるとメラノサイトに「メラニン生成刺激シグナル」が送られます。そして、メラノサイトはメラニンを生成し、細胞内のメラノソームという小胞に蓄積します。メラニンが充満したメラノソームは、メラノサイトの先端からケラチノサイトに受け渡されます。メラニンはケラチノサイト内に留まり、紫外線から細胞核を守るはたらきをします。

ターンオーバーによってメラニンは排出

表皮の一番下の基底層にあるケラチノサイトが分裂して徐々に押し上げられ、最後は細胞核のない角質に変化して垢となって剥がれ落ちます。これがターンオーバーで、20代の場合で約28日の周期で生まれ変わるため、紫外線を浴びて産生されたメラニンも角質と一緒に剥がれ落ちていくのです。

メラニンが蓄積する理由

慢性的に紫外線を浴びると、メラノサイトの数が増え、メラニンの生成は活発化します。一方、老化によってターンオーバーの周期が長くなるため、表皮にメラニンも滞留してしまいます。メラニンが過剰に生成されても排出しにくくなり、シミとなるのです。

美白剤の分類

美白剤を、その作用機序から分類すると、
①紫外線暴露により増強される、メラニン生成刺激シグナルを抑制する
②メラニンを合成する過程に必要な酵素チロシナーゼの活性を阻害して、メラニン産生を抑制するもの
③作られたメラニン生成物を還元して漂白するもの
に分類されます。
また、④ターンオーバーを促進し、メラニンの排出を早める
こともシミ治療に効果的です。

①紫外線暴露により増強される、メラニン生成刺激シグナルを抑制する

リバースピール

トラネキサム酸:美白剤「リバースセラム」

トラネキサム酸は、炎症を引き起こす生体内の酵素プラスミンを抑制する抗プラスミン作用を持っています。プラスミンは、メラノサイト活性化因子であり、トラネキサム酸は抗プラスミン作用を介してメラニン産生を抑制します。また、メラノサイトに直接作用してメラニン産生を抑えることも分かっています。

 

チロシナーゼを阻害して、メラニン産生を抑制する

ハイドロキノン

美白剤としての効果は高く、トレチノインとの併用する「セラピューティックプログラム」は、レーザーやIPLと並ぶシミ治療です。
当院では、ゼオスキンヘルスのミラミン、ガウディスキンのHQクリア、プラスリストアのナノHQクリームEXを採用しています。

かぶれや刺激に注意
ハイドロキノンは効果が高い反面、かぶれ(接触皮膚炎)の原因となるため注意が必要です。当院では、初めてハイドロキノンを使う場合は、使用テストをしております。また、ハイドロキノンは、メラノサイトに対しても細胞毒性があり、脱色素斑を生じる副作用の報告もあるため、漫然と長期に使用せず数か月の使用に限定しています。

メラニン生成物を還元して漂白するもの