塩化アルミニウム外用療法

 

手掌、足底、腋窩の多汗症に対し、20%塩化アルミニウムの外用療法を行っています。
塩化アルミニウム液は、汗を出す管(汗管)の細胞に作用し、この管を閉塞させることで発汗が減少するといわれています。
この治療法は、保険適応外のため、100mlを¥1,320(税込)で提供しております。

メリット
自宅で気軽に治療できる。わき、手足、頭や顔など、多汗の部位を問わず使用できます。
年齢を問わず治療が可能です。
デメリット
塩化アルミニウムは現在,保険診療に適用のある外用薬がないため、院内製剤として一般的に自費処方しています。
外用での皮膚炎が生じた場合は、外用液に精製水を加えて濃度を薄めます。また休薬した上でステロイド外用を塗布します。
傷がある部位への使用は控え、またヒリヒリするようなら使用中止が必要です。

治療法

腋窩(わき)全般と掌蹠(手のひら、足の裏)の軽症例の場合

step1:就寝前に

step2:治療部位(腋窩や掌蹠)に外用します。

step3:効果が出るまで毎日続けます。

step4:効果がみられたら外用の間隔をあけながら継続します。

※通常は1日1回でいいですが、皮膚炎が生じない限り日中に外用しても構いません。

手掌の中等症~重症例の場合

step1:就寝前に手に綿手袋をはめます。

step2:綿手袋に外用液を多めに含ませます。

tep3:さらに上からプラスチック手袋で覆い翌朝まで閉鎖密封療法(ODT)を行います。

tep4:翌朝水洗いして外用液を取り除きます。

足底の中等症~重症の場合

step1:就寝前に薄いガーゼに外用液を含ませます。

step2:ガーゼを足底にあてます。

step3:さらに上からラップで覆い、翌朝まで閉鎖密封療法(ODT)を行います。

step4:翌朝水洗いして外用液を取り除きます。

治療の注意点と副作用について

外用の頻度について

効果が現れるまで2~3週間かかりますが、その間毎日続けることが大切です。効果が現れたら2日に1回→3日に1回と徐々に外用の間隔を開けてもよいですが、週に1回~2回を維持してください。

閉鎖密封療法(ODT)について

掌蹠(手のひら、足の裏)の中等症~重症例では、外用液を単純に塗布するよりも、綿手袋やガーゼに含ませてから、さらにプラスチック手袋やラップで覆うODTの方が効果が高まり有効です。

副作用について

副作用で高頻度なものは、外用液による刺激皮膚炎です。刺激炎が生じたときは、外用液に精製水を加えて濃度を薄めて下さい。また一旦外用液の塗布を中止したり、ステロイド外用薬を塗ることも有効ですので、ご相談ください。

多汗症・ワキ汗

  1. ワキ汗ボトックス注射

    ワキ汗ボトックス

  2. 塩化アルミニウム外用療法

     

美容皮膚科